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はじめに|Wi-Fiが速くならない原因は「設定」にあることが多い

Wi-Fiが遅いと感じたとき、多くの人は「回線が悪いのでは?」「ルーターを買い替えるしかないのでは?」と考えがちです。
しかし実際には、Wi-Fiの設定を見直すだけで改善するケースも少なくありません。
たとえば、
・古い設定のまま使い続けている
・自動更新が止まっている
・使い方に合わない周波数帯を選んでいる
といった理由で、本来出せるはずの速度が出ていないことがあります。
この記事では、専門知識がなくても確認できるWi-Fi設定の見直しポイントを、順番にわかりやすく解説します。
「難しそう」「何から触ればいいかわからない」という方でも、上から順に確認するだけでOKな内容にまとめています。
まずは、Wi-Fiが遅くなる仕組みをシンプルに整理するところから始めていきましょう。
Wi-Fiが遅く感じる前に知っておきたい基本知識
回線速度とWi-Fi速度は別物
インターネットが遅い原因を考えるときに、まず知っておきたいのが「回線速度」と「Wi-Fi速度」は同じではないという点です。
回線速度は、光回線などインターネットそのものの速さを指します。一方で、Wi-Fi速度は、その回線を無線で飛ばしたときの速さです。
Wi-Fiの設定を見直しても改善しない場合、そもそも建物の回線方式自体が原因になっていることがあります。
▶マンション回線の種類を見分ける方法|VDSL方式・光配線方式・LAN配線方式をやさしく解説
マンションで使われている回線の種類によって、出やすい速度には違いがあります。
このページでは、自分の住んでいる建物がどの回線方式なのかを確認でき、設定を変えても改善しない理由が分かります。
たとえば、
・回線自体は速い
・でもWi-Fiの電波が弱い、混雑している
このような場合、回線に問題がなくてもWi-Fiは遅く感じます。
そのため、「Wi-Fiが遅い=回線が悪い」と決めつけるのは早いケースも多いのです。
Wi-Fi設定を見直すだけで改善するケースとは
Wi-Fiが遅い原因が、設定にあるケースは珍しくありません。
特に次のような状況に当てはまる場合は、設定の見直しで改善する可能性があります。
・長期間ルーターの設定を触っていない
・引っ越し後も同じ設定のまま使っている
・スマホやパソコンを買い替えたが、Wi-Fi環境は変えていない
これらの場合、今の使い方に設定が合っていないことがあります。
ルーターや端末は進化していますが、設定が昔のままだと、その性能を活かしきれません。
次のセクションからは、初心者でもすぐに確認できる具体的な設定項目を、ひとつずつ見ていきます。
まず最初に確認すべきWi-Fiルーターの基本設定
ルーターの再起動は必ず最初に行う
Wi-Fiが遅いと感じたとき、もっとも簡単で効果が出やすい対処法がルーターの再起動です。
長時間電源を入れたまま使っていると、ルーター内部に処理の負荷がたまり、速度が落ちることがあります。
やり方はとてもシンプルです。
電源を切り、30秒ほど待ってから再度電源を入れるだけでOKです。
これだけで通信が安定するケースも少なくありません。
ファームウェアが最新か確認する
再起動で改善しない場合は、ルーターのファームウェアを確認しましょう。
ファームウェアとは、ルーターを動かすための基本プログラムのようなものです。
古いままだと、
・通信が不安定になる
・最新の端末と相性が悪くなる
といった問題が起きやすくなります。
自動更新がオフになっていないか
最近のルーターは、自動でファームウェアを更新する機能が付いています。
ただし、初期設定や過去の操作によって、自動更新がオフになっている場合もあります。
設定画面を開き、
「自動更新」「ファームウェア更新」などの項目が有効になっているか確認してみましょう。
更新後に再起動が必要な場合もある
ファームウェアを更新したあと、再起動が必要な機種もあります。
再起動をしないと、変更内容が反映されず、効果を感じにくいことがあります。
更新後は、念のため一度ルーターを再起動しておくと安心です。
Wi-Fi規格(Wi-Fi5/6/6E)を確認・活用する
利用中のWi-Fi規格を確認する方法
Wi-Fiが思ったほど速くならない場合、利用しているWi-Fi規格が原因になっていることがあります。
Wi-Fi規格は、通信の速さや安定性に大きく影響します。
確認方法は難しくありません。
ルーター本体のラベルや取扱説明書、メーカーの公式サイトを見ると、
「Wi-Fi5」「Wi-Fi6」などの表記があります。
スマートフォンやパソコンの接続情報画面から確認できる場合もあります。
古い規格のまま使い続けるリスク
Wi-Fi4や古い規格のまま使っていると、
・最大速度が出にくい
・複数端末を同時接続すると遅くなる
といった問題が起きやすくなります。
最近のスマホやパソコンは、高速なWi-Fi規格に対応していることが多いため、ルーター側が足を引っ張っている状態になることもあります。
Wi-Fi6対応ルーターで期待できる改善点
Wi-Fi6対応ルーターでは、
・通信の混雑に強い
・複数端末を同時につないでも速度が落ちにくい
といったメリットがあります。
動画視聴やオンライン会議、ゲームなどを同時に使う家庭では、体感速度が改善するケースも多いです。
すぐに買い替える必要はありませんが、規格を把握しておくことは、次の改善策を考える上で重要なポイントになります。
周波数帯(2.4GHz/5GHz)の使い分けを見直す
2.4GHzと5GHzの違い
Wi-Fiには主に2.4GHzと5GHzという2つの周波数帯があります。
この違いを理解していないと、速度が出にくい設定のまま使ってしまうことがあります。
2.4GHzは、
・壁や床を通りやすい
・遠くまで電波が届きやすい
一方で、電子レンジや他のWi-Fiと干渉しやすく、速度が不安定になることがあります。
5GHzは、
・通信速度が出やすい
・干渉が少ない
という特徴がありますが、壁に弱く、距離が離れると電波が届きにくくなります。
速度が出ないときにおすすめの使い分け
Wi-Fiが遅いと感じたときは、場所や使い方に合わせて周波数帯を選ぶことが大切です。
近距離で使うなら5GHz
ルーターの近くでスマホやパソコンを使う場合は、5GHzがおすすめです。
動画視聴やオンライン会議など、速度が必要な場面では特に効果を感じやすくなります。
壁越し・遠距離なら2.4GHz
別の部屋や壁越しで使う場合は、2.4GHzのほうが安定することがあります。
速度は控えめですが、通信が途切れにくい点がメリットです。
このように、すべての端末を同じ周波数帯で使う必要はありません。
使う場所に合わせて切り替えるだけでも、体感速度が改善することがあります。
Wi-Fiのチャンネル設定を自動・手動で見直す
チャンネル干渉が起きると遅くなる理由
Wi-Fiが遅くなる原因のひとつに、チャンネルの混雑(干渉)があります。
チャンネルとは、Wi-Fiの電波が通る「道」のようなものです。
マンションや住宅密集地では、
・近隣のWi-Fiと同じチャンネルを使っている
・電波がぶつかり合って混雑している
といった状態になりやすく、これが速度低下や不安定さにつながります。
チャンネルを自動設定にするメリット
多くのWi-Fiルーターには、チャンネルを自動で選ぶ機能があります。
自動設定にしておくと、周囲の電波状況を見ながら、比較的空いているチャンネルを選んでくれます。
特別な理由がなければ、
「チャンネル:自動」
に設定しておくのが、初心者にはおすすめです。
手動設定が効果的なケース
自動設定でも改善しない場合は、手動でチャンネルを変更することで安定することがあります。
特に2.4GHz帯では、特定のチャンネルに利用が集中しやすいためです。
設定画面でチャンネルを変更し、
・速度が安定する
・接続が切れにくくなる
と感じるものを選びましょう。
一度に大きく変える必要はなく、1つずつ試すのがポイントです。
接続台数が多すぎないか確認する
同時接続台数が速度に与える影響
Wi-Fiが遅い原因として意外と多いのが、接続している端末の数が多すぎるケースです。
ルーターには同時に通信できる上限があり、台数が増えるほど1台あたりの速度は分散されます。
たとえば、
・スマホ
・パソコン
・タブレット
・テレビ
・ゲーム機
が同時に接続されていると、通信が混雑しやすくなります。
使っていない端末を切断する方法
現在使っていない端末が接続されたままになっていることも少なくありません。
ルーターの管理画面を見ると、接続中の端末一覧を確認できます。
不要な端末があれば、
・Wi-Fiをオフにする
・登録を削除する
といった対応を行うだけでも、通信が安定することがあります。
IoT機器が原因になるケースもある
スマート家電や見守りカメラなどのIoT機器も、常に通信を行っています。
1台ごとの通信量は少なくても、数が増えると影響が出る場合があります。
もし台数が多い場合は、
・使用頻度の低い機器を一時的に切る
・別の周波数帯に分ける
といった工夫も検討してみましょう。
ルーターの設置場所を見直すだけで改善することも
Wi-Fiが届きにくい設置場所の例
Wi-Fiの速度や安定性は、ルーターの設置場所によって大きく変わります。
設定を見直しても改善しない場合、置き場所が原因になっていることもあります。
たとえば、
・床に直接置いている
・部屋の隅や押し入れの中
・金属製の棚の近く
こうした場所では、電波が遮られやすくなります。
効果的な設置場所のポイント
ルーターは、電波を家全体に広げやすい場所に置くのが理想です。
床置き・隅は避ける
床に近い位置や部屋の隅は、電波が偏りやすくなります。
できるだけ目線より少し低い高さに置くと、電波が広がりやすくなります。
家の中心付近に設置する
家の中心付近に設置すると、各部屋への電波が均等に届きやすくなります。
移動が難しい場合でも、少し位置を変えるだけで改善するケースがあります。
設定だけでなく、設置場所の見直しも重要な改善ポイントです。
それでも速くならない場合に検討すべき設定・対策
中継器・メッシュWi-Fiを導入する判断基準
これまでの設定を見直しても改善しない場合、電波の届きにくさが原因になっている可能性があります。
特に、部屋数が多い、階が分かれているといった環境では、ルーター1台では限界があることもあります。
家の広さや間取りによっては、設定だけではカバーしきれず、電波の届き方そのものを改善する必要があります。
▶中継器とメッシュWi-Fiの違いとは?マンション・戸建て別に最適な選び方を解説
Wi-Fiの電波が部屋まで届いていない場合、設定だけでは改善が難しいことがあります。
このページでは、中継器とメッシュWi-Fiの違いを比較し、自宅の環境に合う方法が分かります。
・特定の部屋だけ極端に遅い
・場所によって速度差が大きい
このような場合は、中継器やメッシュWi-Fiの導入を検討するタイミングです。
有線接続に切り替えた方が良いケース
速度や安定性を最優先したい場合は、有線接続が有効です。
デスクトップパソコンやゲーム機など、設置場所が固定されている機器であれば、Wi-Fiよりも安定した通信が期待できます。
・オンライン会議が頻繁に切れる
・ゲームで遅延が気になる
といった場合は、有線接続にするだけで悩みが解消することもあります。
ルーターの買い替えが必要なタイミング
長年同じルーターを使っている場合、性能自体が現在の利用環境に合っていない可能性があります。
目安としては、5年以上前の機種を使っている場合です。
すぐに買い替える必要はありませんが、
「設定を見直しても改善しない」
「接続台数が明らかに増えている」
と感じたら、買い替えもひとつの選択肢になります。
よくある質問|Wi-Fi設定を変える前に不安なポイント
設定を変えると通信が切れることはある?
Wi-Fiの設定を変更すると、一時的に通信が切れることがあります。
ただし、ほとんどの場合は数分以内に自動で再接続されます。
作業中のオンライン会議や重要な通信がある場合は、
時間をずらして設定を変更すると安心です。
賃貸マンションでも設定変更して大丈夫?
ルーターの設定変更は、自分で設置している機器の範囲であれば問題ありません。
プロバイダや回線事業者が管理している設備には触らないように注意しましょう。
不安な場合は、設定画面で変更前の状態をメモしておくと、元に戻しやすくなります。
プロバイダや回線契約は変える必要がある?
設定を見直すだけで改善するケースも多いため、いきなり契約変更をする必要はありません。
まずは、今回紹介した設定項目をひと通り確認してから判断するのがおすすめです。
それでも改善しない場合に、回線や契約内容の見直しを検討すると、無駄な手間を減らせます。
まとめ|Wi-Fiが速くならないときは「設定の見直し」から始めよう
Wi-Fiが遅いと感じたとき、すぐに回線変更やルーターの買い替えを考える必要はありません。
多くの場合、設定や使い方を少し見直すだけで改善する可能性があります。
この記事で紹介したポイントは、
・ルーターの基本設定
・Wi-Fi規格や周波数帯の確認
・チャンネルや接続台数の見直し
など、初心者でも取り組みやすい内容ばかりです。
上から順に確認していけば、
「どこが原因なのか」
「何を改善すればいいのか」
が自然と見えてきます。
それでも原因がはっきりしない場合は、Wi-Fiが遅くなる原因をまとめて確認してみるのもひとつの方法です。
▶ Wi-Fiが遅い原因とは?回線・ルーター・設置場所別にやさしく解説
Wi-Fiが遅くなる原因を、回線・ルーター・使い方の視点からまとめて確認できます。
どこに問題がありそうかを整理したいときに役立つ内容です。
まずは、できるところからひとつずつ試してみてください。
設定の見直しが、快適なWi-Fi環境への第一歩になります。