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マンションの回線方式とは?VDSL・光配線・LAN方式の違いをやさしく解説

目次

はじめに|マンションのネット速度は「回線方式」で大きく変わる

マンションでインターネットを使っていて、
「速度が遅い」「夜になると動画が止まる」「在宅ワークに支障が出る」
と感じたことはありませんか。

実は、こうした悩みの多くは Wi-Fi機器やプロバイダ以前に、マンションの回線方式 が原因になっているケースが少なくありません。

マンションでは主に
VDSL方式・光配線方式・LAN配線方式
という3つの回線方式が使われていますが、同じ「光回線」と書かれていても、

  • 速度の上限
  • 混雑の影響
  • 将来の改善しやすさ

は大きく異なります。

回線方式を知らないまま
「高性能なルーターに買い替える」
「プロバイダを変える」
といった対策をしても、思ったほど改善しないこともあります。

この記事では、マンションに多い3つの回線方式について、
専門用語はできるだけ使わず、図をイメージしやすい形でやさしく解説します。

「自分のマンションはどの方式なのか」
「今の遅さは改善できるのか」
を判断できるようになることが目的です。

まずは、マンションで使われる回線方式そのものの考え方から整理していきましょう。

マンションで使われる回線方式とは?

回線方式とは何を指すのか

回線方式とは、建物の共用部分から各部屋まで、インターネット回線をどうやって届けているかという仕組みのことです。
マンションの場合、電柱から直接各部屋に光回線が入ることは少なく、いったん建物内の設備を経由して配線されます。

この
「建物内でどんなケーブルを使って、どう分配しているか」
が回線方式の違いになります。

たとえば、

  • 共用部までは光回線、そこから電話線を使う
  • 共用部から各部屋まで光ファイバーを引く
  • LANケーブルで各部屋に配る

といったように、建物内の配線方法が異なるのです。

なぜ同じ光回線でも速度差が出るのか

広告や契約書には「光回線」と書かれていても、
実際の体感速度に差が出る理由は、各部屋に届くまでの配線が違うからです。

特にマンションでは、

  • 建物全体で回線を共有している
  • 建物内の古い配線が使われている
  • 夜間に利用者が集中する

といった条件が重なりやすく、回線方式の影響を強く受けます。

そのため、
「最大1Gbpsと書いてあるのに全然出ない」
という状況が起こりやすくなります。

次からは、マンションで多く使われている
VDSL方式・光配線方式・LAN配線方式
それぞれの特徴を、ひとつずつ見ていきます。

VDSL方式とは?特徴と仕組み

VDSL方式の配線イメージ

VDSL方式は、
建物の共用部分までは光回線、そこから各部屋までは電話線(メタル回線)を使う方式です。

イメージとしては、

  • 電柱 → 建物の機械室:光ファイバー
  • 機械室 → 各部屋:電話線

という流れになります。
築年数が少し古いマンションで多く採用されています。

VDSL方式の通信速度の目安

VDSL方式の通信速度は、
下りで最大100Mbps前後が一般的です。

ただしこれは理論値であり、実際には

  • 夜間は10~30Mbps程度
  • 混雑時はそれ以下

になるケースも珍しくありません。

動画視聴やWeb閲覧は可能ですが、
オンライン会議や大容量ダウンロードでは遅さを感じやすくなります。

VDSL方式が遅くなりやすい理由

VDSL方式が遅くなりやすい最大の理由は、
電話線が通信のボトルネックになることです。

光ファイバーと比べると、電話線は

  • ノイズの影響を受けやすい
  • 距離が長いほど速度が落ちやすい

という特性があります。

夜間に特に遅くなる理由

マンションでは、同じ回線を複数世帯で共有しています。
夜になると動画視聴やゲーム利用が増え、回線が混雑します。

VDSL方式はこの影響を受けやすく、
「昼は普通なのに夜だけ遅い」
という症状が出やすくなります。

建物の築年数が影響する理由

電話線は、建物が建てられた当時の設備がそのまま使われていることもあります。
古い配線の場合、劣化や規格の違いにより、さらに速度が落ちることがあります。

VDSL方式が使われているマンションの特徴

VDSL方式が採用されているマンションには、次のような特徴があります。

  • 築10年以上のマンション
  • 各部屋に光コンセントがない
  • モデムとルーターが別々に設置されている

この方式では、ルーターを高性能なものに変えても限界がある点を理解しておくことが大切です。

VDSL方式の場合、「なぜ改善しにくいのか」「それでも何ができるのか」を整理しておくと、無駄な出費や遠回りを防げます。

▶ VDSL方式はなぜ遅い?原因と今すぐできる改善策をやさしく解説
VDSL方式が遅くなりやすい構造的な理由を整理しつつ、有線接続・時間帯対策など現実的にできる改善策だけを初心者向けにまとめた記事。
「どこまで改善できて、どこからが限界か」を判断できる。

光配線方式とは?特徴と仕組み

光配線方式の配線イメージ

光配線方式は、
建物の共用部分から各部屋まで、すべて光ファイバーで配線されている方式です。

イメージとしては、

  • 電柱 → 建物の共用部:光ファイバー
  • 共用部 → 各部屋:光ファイバー

となり、戸建てとほぼ同じ構成になります。
比較的新しいマンションや、リフォーム・設備更新が行われた建物で採用されることが多い方式です。

光配線方式の通信速度の目安

光配線方式では、
下り最大1Gbps(プランによっては10Gbps)
といった高速通信が可能です。

実際の利用でも、

  • 日中・夜間ともに安定しやすい
  • 動画視聴やオンライン会議が快適
  • 大容量のダウンロードも短時間

といったメリットがあります。

光配線方式のメリット

光配線方式の大きなメリットは、速度と安定性のバランスが良いことです。

  • 電話線を使わないためノイズに強い
  • 将来的な高速プランにも対応しやすい
  • 在宅ワークやオンライン授業に向いている

マンション回線の中では、もっとも満足度が高くなりやすい方式といえます。

光配線方式といっても、すべてのケースで完璧というわけではありません。
メリットだけでなく、注意点も知っておくと失敗しにくくなります。

▶ 光配線方式のマンションはどれくらい速い?メリットと注意点をやさしく解説
光配線方式の実際の体感速度や、プロバイダ・プランによる違い、注意すべきポイントを初心者向けに整理。
「光配線なら本当に安心なのか?」を判断できる内容。

光配線方式の注意点

光配線方式でも、まったく遅くならないわけではありません。
いくつか注意しておきたい点があります。

プランやプロバイダによる差

同じ光配線方式でも、

  • 契約している速度プラン
  • プロバイダの混雑状況

によって体感速度は変わります。

また、マンション全体で同一回線を共有している場合、
時間帯によって多少速度が落ちることもあります。

ただし、VDSL方式と比べると、影響はかなり小さくなります。

LAN配線方式とは?特徴と仕組み

LAN配線方式の配線イメージ

LAN配線方式は、
建物の共用部分までは光回線、そこから各部屋まではLANケーブルで配線されている方式です。

イメージとしては、

  • 電柱 → 建物の共用部:光ファイバー
  • 共用部 → 各部屋:LANケーブル

という構成になります。
比較的まとまった規模のマンションや、企業向け回線を想定して設計された建物で使われることがあります。

LAN配線方式の通信速度の目安

LAN配線方式の通信速度は、
下り最大100Mbps〜1Gbps程度が一般的です。

速度は、建物側に設置されている

  • LAN機器
  • スイッチングハブ
  • 配線規格

によって左右されます。

条件が良ければ、VDSL方式よりも安定し、
日常利用では十分な速度が出るケースもあります。

LAN配線方式のメリット・デメリット

LAN配線方式には、はっきりした長所と短所があります。

メリット

  • 電話線を使わないため、VDSL方式より安定しやすい
  • 機器構成がシンプルで、設定が分かりやすい

デメリット

  • 建物側設備の性能に強く依存する
  • 古い設備だと速度の上限が低い

建物側設備がボトルネックになるケース

LAN配線方式では、各部屋の配線よりも、
共用部のLAN設備が速度の限界を決めてしまうことがあります。

たとえば、

  • 共用部のハブが100Mbps対応まで
  • 建物全体で帯域を共有している

といった場合、個人で高速プランを契約しても、
思ったほど速度が出ないことがあります。

そのため、LAN配線方式では
「建物の設備仕様を確認できるかどうか」
が非常に重要になります。

LAN配線方式は、VDSLより良さそうに見えても、設備次第で評価が大きく分かれます。
判断を間違えないために、もう少し詳しく確認しておきましょう。

▶ LAN配線方式のマンションは遅い?速度の上限と注意点をわかりやすく解説
LAN配線方式の速度が建物設備に左右される理由と、100Mbps止まりになるケース・改善が見込めるケースを具体例で解説。
「VDSLよりマシなのか?」という疑問を解消できる記事。

3つの回線方式を比較|速度・安定性・将来性

通信速度の比較

3つの回線方式を、通信速度の観点で比べると次のようになります。

  • VDSL方式
     電話線を使うため、速度の上限が低く、時間帯の影響を受けやすい
  • LAN配線方式
     建物設備次第だが、VDSL方式より安定するケースが多い
  • 光配線方式
     高速プランにも対応しやすく、最も安定しやすい

特に、在宅ワークや動画配信を日常的に使う場合は、
光配線方式かどうかが快適さを大きく左右します。

安定性・混雑耐性の比較

安定性は、建物内でどこまで光回線が使われているかが重要です。

  • 電話線が入るVDSL方式は、ノイズや混雑の影響を受けやすい
  • LAN配線方式は設備が新しければ比較的安定
  • 光配線方式は夜間でも速度低下が起きにくい

「夜だけ遅い」「時間帯で差が出る」場合は、
回線方式の影響を疑う価値があります。

将来的な拡張性・おすすめ度

将来性の面では、回線方式による差はさらに広がります。

  • VDSL方式
     設備更新がない限り、大幅な改善は難しい
  • LAN配線方式
     建物側の機器更新で改善する可能性はある
  • 光配線方式
     10Gbpsなどの高速プランにも対応しやすい

長く住む予定のマンションであれば、
光配線方式かどうかを重視して選ぶと、後悔しにくくなります。

自宅のマンション回線方式を確認する方法

契約書・重要事項説明書で確認する

もっとも確実なのは、契約時の書類を確認する方法です。
賃貸契約書や重要事項説明書には、

  • インターネット設備の有無
  • 回線の種類(光・VDSL・LANなど)

が記載されていることがあります。

「光回線対応」とだけ書かれている場合は方式までは分からないため、
次の方法とあわせて確認すると安心です。

宅内設備・配線で見分ける

部屋の中にある設備を見ることで、ある程度の判断ができます。

  • 光コンセントがある
     → 光配線方式の可能性が高い
  • 電話線用のモジュラージャックにモデムがつながっている
     → VDSL方式の可能性が高い
  • 壁にLANポートがあり、直接LANケーブルを挿して使う
     → LAN配線方式の可能性が高い

完全に断定はできませんが、目安としては十分役立ちます。

管理会社・大家に確認する際の聞き方

自分で判断できない場合は、管理会社や大家に確認するのが確実です。
その際は、次のように聞くとスムーズです。

「このマンションのインターネットは、
VDSL方式・光配線方式・LAN配線方式のどれになりますか?」

「各部屋まで光ファイバーは来ていますか?」

回線方式が分かれば、
「改善できる遅さなのか」「設備の限界なのか」
を判断しやすくなります。

回線方式別|ネットが遅いときの現実的な対処法

VDSL方式の場合の対処法

VDSL方式では、回線そのものに限界があることを前提に考える必要があります。
そのうえで、現実的にできる対処法は次のとおりです。

  • 有線LANで接続する
  • 夜間の利用を避ける
  • 低遅延が必要な作業は時間帯をずらす

できる対策・できない対策

VDSL方式でできる対策は、体感の悪化を抑えることが中心です。
一方で、

  • 1Gbps級の速度を出す
  • 夜間でも常に高速に使う

といった改善は、設備が変わらない限り難しいのが実情です。

LAN配線方式の場合の対処法

LAN配線方式では、建物設備の仕様確認が最優先です。

  • 共用部のLAN設備の対応速度
  • マンション全体の回線契約内容

が分かれば、改善余地があるか判断できます。

可能であれば、

  • 管理会社に設備更新予定を確認
  • 別回線の個別引き込みが可能か確認

してみる価値があります。

光配線方式の場合の対処法

光配線方式で遅さを感じる場合は、
回線方式以外の要因を疑う段階です。

  • ルーターの性能
  • Wi-Fiの設置場所
  • 利用しているプロバイダ

これらを見直すことで、改善するケースが多くなります。

回線方式は変更できる?切り替え・乗り換えの考え方

個人で変更できるケース

マンションでも、条件によっては個人で回線方式を変更できる場合があります。
たとえば、建物としてはVDSL方式が導入されていても、

  • 各部屋への光回線の個別引き込みが許可されている
  • 管理会社・大家の承諾が取れる

といった条件がそろえば、光配線方式に切り替えられる可能性があります。

ただし、

  • 工事費がかかる
  • 原状回復が必要になる

といった点には注意が必要です。

建物全体の設備変更が必要なケース

多くのマンションでは、回線方式は建物全体で決まっているため、
個人の判断だけで変更することはできません。

特に、

  • 共用部の設備がVDSL方式
  • 建物全体で回線を一括契約している

場合は、設備更新が行われない限り、
回線方式そのものは変えられません。

引っ越しを検討すべき判断基準

仕事や学習で安定した通信環境が必要な場合、
回線方式がネックになることもあります。

次のような状況であれば、引っ越しを含めて検討する価値があります。

  • 夜間の速度低下が業務に支障をきたす
  • 設備更新の予定がない
  • 個別引き込みも認められていない

マンション選びでは、
「光回線対応」だけでなく、回線方式まで確認することが重要です。

まとめ|マンション回線は「方式を知る」だけで失敗を避けられる

マンションのインターネット速度は、
ルーターやプロバイダ以前に、回線方式そのものが大きく影響します。

  • VDSL方式は、電話線を使うため速度に限界がある
  • LAN配線方式は、建物設備次第で快適さが変わる
  • 光配線方式は、速度・安定性ともにもっとも優れている

「なぜ遅いのか分からない」状態から、
「この方式だからこうなる」と理解できるだけで、
無駄な対策や出費を避けることができます。

これから回線の見直しや引っ越しを考える場合は、
ぜひ回線方式まで確認する視点を持ってみてください。

自分のマンションの回線方式を把握できれば、
改善できる遅さなのか、設備の限界なのかがはっきりします。

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